うつ病と大学院生の日記

大学院在学中にうつ病を患った一人の人間。そんな凡人が書く日記。

19.中間発表終わり

先日、修士制作の中間発表だった。結果としては、悪くないっていう感じ。「迷ってます」「検討予定です」という便利な言葉を使って逃げてしまった印象もあるけど、これからはそれらをガシガシと決めていかないといけない。どうしたってデザイン系は、良いものを作ろうとすると、その際限がなくなる。良いものに上限はなく、思考を詰め込めば詰め込むだけ、その洗練度は上がっていくからだ。だけど、いや、だからこそ、デザインを中心にする職種は、毎日終電帰りなのだと思う。答えのないものに、答えらしきものをあてがう勇気。ある意味で、諦めの美学がそこには必要で、「こう決めた!」って迷いなく思えないと前に進めない。だからこれからは、まだまだ未決定の事項にドンドン解答を与えていかないといけない。

 

そういった答えらしきものを与える作業には当然だけど不安が付きまとう。もしかしたら間違っているのかも、大前提から勘違いしていないか、入れ忘れている情報があるんじゃないか。そうやって、答えを出すことを先延ばしにして、結局迷ってばかり。今もそうだ。全然前に進める気がしない。不安と焦りが、心臓の鼓動をより早く動かしてくる。

 

やらないといけないことは沢山ある。ありすぎて、どこから手をつけたらいいのか、その優先順位をつけることすらも難しい。抗うつ剤を飲んでも、結局はその場しのぎの処方に過ぎない。

 

かつての自分は、中間発表が終わる頃には、ガシガシ制作を進められると思っていた。それがどうだろう。かつての自分と何も変わっちゃいない。ようやくここまで辿り着いたんだって、感慨や興奮みたいなものはあるけど、それ以上に不安と焦りの方が大きい。まだまだ道のりは長い。ゴールテープが少しだけ見えてきたけど、超えなくちゃいけない壁がまだ沢山待っている。ちゃんと走りきれるかな。うーん。今日は休もうかな。頭が回らない。気持ちの良い天気と気温だというのに、やる気だけは下がり調子だ。ふむ。前途多難。それでも、前に進まないといけない。いや、前に進まなくてもいい。途中で休んだって、横道に逸れたって、別に構わない、そう考える。そうしないと視界が狭くなっていく、用意された分岐点に気付くことができなくなる。

 

ゆっくり、落ち着いて、一歩ずつ。